pubDate: 2024-03-24
author: sakakibara
階層高次有限要素法の最初のステップは、適切な任意の多項式次数の基本要素の設計である。 最も一般的な参照領域、それに伴う適切なスカラー・ベクトル多項式空間、および階層高次形状関数を決定する方法について考える。 いくつかの構成は実際にかなり興味深く、高次空間におけるベクトル空間において実践的であるが、以下で体系的な研究ではなく、データベースとしての形態を取っている。 との異なる微分演算による関係を示すde-Rham diagramの有用性にも気づくことだろう。というのも有限要素はこれらの空間とdiagramを反映していなければならない。 階層要素の設計を行う手順は少し退屈だが、一度は演習を行う必要がある。 階層形状関数形式族はそれぞれの参照領域とそれぞれの関数空間にたいして別々に構成しなければならない。そして、その都度形状関数が基底を構築していることを確認しなければならない。 いくつかの族の間に関係があるが、今回では目的を達成することを重視する。つまり、コンピュータによる実装を行うためのデータベースとしての目的だ。
De Rham diagramは関数空間との関係を示すそれぞれの空間の有限要素と同じで微分作用素によるスキームである。
空間における有限要素法にとってのその本質的な重要性というものは最近になって認知されてきた。
ベクトル値有限要素法の設計における役割に加えて、diagramはMaxwell方程式、音響問題、その他混合問題の安定性・収束性解析における数学的基盤を形成する。
特に、辺と面の要素の良い振る舞いとdiagramの可換性には強いつながりがある。
diagramは3つの空間において以下のように表現される。
もしくは
そして拡張版
ただし、2Dの場合にはスカラー関数のベクトル値を
とする。
このdiagramでは、各演算子の範囲は次の演算子のnull空間に正確に一致する。そして、最後の写像は全単射となる。
上の全てのdiagramでは同次ディリクレ条件を充たす関数に制限できる。
実際には、そのスキームは少し複雑で、
それぞれ一連の空間と連続と離散のどちらにおいても補間作用素(Pはへの単純な射影)によって正確に関連している。
Demkowicsらによる最近の研究では有限要素はより一般的な意味、つまり、De Rham diagramを離散のレベルで充たすスカラーの列とベクトル値の要素として理解されなければならない。
よって、連続と離散の間のdiagramの可換性は本質的にベクトル値空間における有限要素の離散化の安定性に影響を与える。